みなさんはソファに座って何を感じますか?考えますか?
私達はウレタンの比重はどれくらいかな。中身にどんな材料が使われているんだろうと考えます。
最近は私もそんなことを考えながらソファに座るようになりましたが(入社して2年目になりました!)1年前は、そもそもウレタンってなんだろうという状態でした。

ウレタンはベットのマットレスやまくら、壁の断熱材、介護用品などいたるところに使用されています。

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さて、今回はそんなソファの座り心地の要といえる、ウレタンを加工しているアイシン産業さんの新社屋に伺いました。

まず、ウレタンの液体がスラブ成型されたもの(ブロック状に発泡した状態)が工場に届きます。
吸音して熱エネルギーに変換するものや、吸水性があるもの、熱につよいものなど、種類や色、特徴は様々です。

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ウレタンの塊は2M超えるものでかなり大きいため、カットをしていきます。
まずは、ウレタンの厚みを決めて切断します。
その後、注文されている長さ、幅、角度にしてくれるのが
こちらの機械。

絶えず刃が回転しているのだそうで、危険が伴う作業です。
熟練者は真っ直ぐな刃に対してハート型にウレタンを切ることができるのだとか。
すごすぎます。
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斜めにカットする場合はこの様に機械を倒して刃を斜めにします。
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カットされたウレタンがこちら。
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↓弊社に納品されたチップウレタン
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チップウレタンは硬く、へたりにくい特徴を持つウレタンです。実はウレタンの端材を細かく砕いているので、このような色味になります。色々な柔らかさのウレタンを混ぜているので、チップウレタンの中で硬さの連続性があります。ウレタンのリサイクルですね。
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また、アイシン産業さんはウレタンを接着する際に使用するのりは水溶性にこだわっていらっしゃいます。水溶性は簡単に説明すると、水の中にゴムのりを溶かしているもので、環境に良いとされています。ただ、水溶性ののりは扱いづらく、上手く使えるようになるまで3年かかったそうです。
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のりでウレタン同士を接着するとこのようになります。
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うちが別注対応をできるようになったのはアイシン産業さんに別注でお願いしても嫌な顔せずつくってくれて、ロットでなく、一つ一つ加工してくれているからなんだよ。と社長から聞きました。
心石工芸の強みである別注対応は、アイシン産業さんを含めいろんな工場に助けてもらって成り立っているのだな。と改めて実感しました。

職人さんの技術はもちろん、みなさん生き生きと働いていらっしゃることがとても印象的でした。素敵な工場を見学させていただき、ありがとうございました。

こうして、私達が普段何気なく座っているソファの中に職人の技や知識が詰まっていると考えるとより一層大切に使っていきたいという気持ちが湧いてきますね。
私も、もっとウレタンについての知識を吸収して、皆様により座り心地のよいソファをお届けしていきます。

【設計:半田】